第9回大分教師人間論ゼミ
~「本物の教育、本物の教師」をめざして~
Ⅰ部「廣池千九郎博士に学ぶ『道徳論』」
平成29年10月21日(土)に、中津市永添の廣池千九郎中津記念館で開催しました。
最初に中津記念館敷地内にある廣池千九郎先生の生家を見学し、中津記念館の松下事務長より、廣池千九郎先生のご両親の人柄や廣池家にまつわるエピソードなどについて説明をしていただきました。
その後、館内の展示室を見学。貴重な実物資料や解説パネルで中津時代から晩年までの生涯を学びました。
大分教師人間論ゼミでは、中村高志執行委員長が廣池千九郎先生の生涯を辿りました。廣池先生は、14歳で補助教員となり、19歳で正規教員となってからは、教育の必要性を訴え、「夜間学校」設立を果たしました。また「実学尊重」の精神に立って、社会に役立つ教育を実践し、現在の技術家庭科設置に尽力されました。学校改革を進める傍ら、道徳教育の副読本「新編小学修身用書」も編纂されています。廣池先生の72歳の生涯からその道徳観がどのように形成されていったのか知ることができました。また教員の待遇改善、優秀な人材確保のため大分県教員互助会を全国に先駆けて設立するなど現在の大分県公高教の活動に通じるものを感じました。
意見交換会では、参加者から「日本の宝、世界の宝、廣池千九郎先生のことを学び、目先のことではなく教師としての背骨を学ぶことがことができた」「生徒と接して、生徒指導や教科指導など日々を過ごすことで精一杯だった。今日は人としてどうあるべきかを学ぶことができた。壁にぶつかってもぶれない軸を作っていきたい」「生徒の人間性を高めるには、まず教師の人間性を高める必要がある」などの活発なご意見をいただきました。
大分県公高教は、今後も大分県の先人・偉人について深く学び、「本物の教育、本物の教師」をめざして参ります。